毎年4月2日は、2007年に国連が制定した「世界自閉症啓発デー」です。 自閉症をはじめとする発達障害への理解を深めるために世界各国で様々な啓発活動が行われ、世界中のランドマークが「癒し」や「希望」を表すブルーでライトアップされます。ここ横浜でもライトアップをはじめ、自閉症を正しく理解していただくための様々な発信をしていく予定です。
2023年世界自閉症啓発デー特設ページOPEN!
◎世界自閉症啓発デーイベント2023 YOKOHAMA ブルーアクション
・ DANCE@RAPPORT ラポールシアターのダンスフロアで踊ろう!!New!
・ 「ブルーフラッグ展」
LIGHT IT UP BLUE 2022 4/2(日)~4/8(土) 日没後
「癒し・希望・平穏」を表し、世界自閉症啓発デーのシンボルカラーであるブルーの光で世界中のランドマークがライトアップされるこの時期、横浜市でもこれまでのライトアップ施設に加え、横浜市庁舎やリニューアルオープンしたばかりのマリンタワーが新たにライトアップされます!桜の咲くころ、自分だけの映えスポットを探しに出かけてみてはいかがですか?そしてSNSで#世界自閉症啓発デーをつけて発信してください!
- よこはまコスモワールド大観覧車「コスモクロック21」(4/2~4/8)
- 横浜市庁舎New!(4/2~4/8)
- 横浜マリンタワーNew! (4/2のみ)
- 横浜ハンマーヘッド(4/2~4/8)
- 象の鼻パーク スクリーンパネル (3/31~4/9)
- 女神橋(3/31~4/9)
- 神奈川県庁本庁舎 (4/2~4/8)
- 日産スタジアム(4/2のみ)
市立図書館企画展示 ~みんなで知ろう発達障害~
市内の図書館において、発達障害に関する書籍の中からご紹介したい本を集めて展示・貸出を行います。発達障害の理解に役立つパネル展示も併せてご覧ください。 ※写真は昨年の展示の様子です
- 中央図書館 4F 3/21(火)~4/16(日)
- 神奈川図書館 New! 3/28(火)~4/10(月)
- 鶴見図書館 New! 4/12(水)~4/25(火)
動画 「知っていますか自閉症のこと」
昨年度、一般社団法人横浜市自閉症協会と学校法人岩崎学園、横浜市の3者の協働により作成した自閉症の理解啓発を目的とした動画を今年も4/3(月)~4/9(日)に市営地下鉄ブルーライン・グリーンライン車内ビジョンで放映します!その他にも、区役所や横浜ラポール館内のデジタルサイネージ等でも放映の予定です!世界自閉症啓発デーイベント2023 YOKOHAMA ブルーアクション
社会福祉法人 横浜市リハビリテーション事業団との共催で世界自閉症啓発デーに合わせ関連イベントを開催します!
DANCE@RAPPORT ラポールシアターのダンスフロアで踊ろう!!
世界自閉症啓発デースペシャル
ラポールシアターがダンスフロアに変身!DJの流す音楽と光の演出に合わせて自由にダンス!
※ おみやげもあるよ!
日時:4月8日(土)13:30~15:30
場所:横浜ラポール1F ラポールシアター
定員:80名(申し込み先着順)
対象:障害のある方とその家族、介助者 ★車いすの方も参加できます
イベントの詳細やお申し込みについては、ラポール For Smile - 情報発信サイトでご確認ください。申し込み用紙もダウンロードできます。
ブルーフラッグ展
横浜市内4カ所の地域療育センターと横浜市総合リハビリテーションセンターに通うお子さんたちによる、自閉症のシンボルカラーの青色をベースにしたフラッグの展示です!
- 横浜市役所1階「展示スペースB」 3/30(木)~4/9(日)
- 都筑区役所1階ロビー 3/31(金)~4/11(火)
- トレッサ横浜 南棟3階 4/1(土)~4/12(水)
自閉症って?
自閉症には「人間関係をうまく築けない」「コミュニケーションの仕方が独特」「興味や行動が偏っている」という特性があります。しばしば親の育て方・しつけの問題、心の病と周囲に誤解されることがありますが、生まれつきの脳の中枢神経の機能障害により情報伝達がスムーズにいかないことが主な原因です。 「自閉症」は知的障害を伴う場合と伴わない場合があります。ひとくくりにしてしまうには、言葉の発達の遅れ・多岐にわたる特性の表れ方やその程度はあまりに個人差が大きく、また幅広いため、最近では「連続する(スペクトラム)」という考え方で「自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害(ASD:Autism Spectrum Disorder)」と呼ばれています。
自閉症Q&A ~あなたのまわりにこんな人はいませんか~
ひとりごとを言いながら動き回っている。どうしてかな。
電車の乗換案内や到着時刻のアナウンス、お気に入りのアニメキャラクターのセリフ、キャッチーなCMソング…、自閉症の特性がある人たちは自分の気に入ったフレーズを心の中ではなく実際に声に出してしまうことがあります。それもブツブツというよりはむしろよく通る大きな声で。
このように声に出すことで自分の考えを整理したり、ストレスの高まりを鎮めたり、自閉症の特性であるこだわりの強さからお気に入りのフレーズを繰り返し声に出すことで安心していると考えられています。
ひとりごとを言っている人がいたら「ああ、今この人は自分の中のストレスと向き合っているんだなあ」と理解し、温かく見守っていただけたらうれしいです。
皆さんがついひとりごとを言ってしまう時ってどんな時ですか?
大さじ3杯のしょうゆを計る時?探し物をしている時?
いつもと同じ場所や手順にこだわる。どうしてかな。
自閉症の特性がある人たちは新しいものや出来事に対して強い抵抗や不安を感じることがあります。これまで積み上げてきた「うまくいった記憶」に基づいて行動することがとても安心できるため、慣れ親しんだものやそのやり方にこだわり、変更が難しいことがあります。また、興味の対象が広がりにくい特性があるために、好きなこと以外には無関心だったり同じことをいつまでも繰り返したりします。
周囲の人から見るととても困ってしまう行動ではありますが、その人は「困った人」なのではなく「困っている人」なのです。
急な予定の変更が苦手みたい。どうしてかな。
自閉症の特性がある人たちは急なスケジュールの変更など予定外のことが起こることについてとても大きな不安を感じることがあります。「こうなるだろう」と前もって理解できていた出来事の見通しが崩れてしまうからです。それが原因でパニックを起こすこともあります。
変更や予定外のことが起きそうなときは、できるだけ明確に伝えることが大切です。言葉だけでなく、必要に応じて文字や絵カードを使ってイメージしやすいように伝えます。それでもどうしても予定を変更しなくてはいけない場合は、本人が納得できる十分な時間を取ったうえで、「なぜ変更しなくてはいけないのか」「変更後は何が起こるのか」を「穏やかに」「短く」伝えることが大切です。日ごろから小さな変更の練習を試してみておくのもいいかもしれません。
ぴょんぴょんクルクルしている。どうしてかな。
「ぴょんぴょん」とジャンプをしたり「クルクル」回ったり、その他にも手のひらをかざして「ヒラヒラ」させたり、体を前後に「ユラユラ」ゆすったり。これは様々な外からの刺激に混乱した時に自分自身を落ち着かせるために、また逆に刺激がなさ過ぎて今何をすればよいのかわからず不安になった時などリラックスするために自己刺激行動として感覚遊びをすると言われています。そうしなくてはいられない理由があるのであって、必ずしも「楽しくて」「ふざけて」やっているわけではありません。
もしこのような場面に出会い、ご本人や周囲の人たちに危険がない状況でしたら無理にやめさせず、落ち着くまで温かく見守っていてくれたらありがたいです。
耳をふさぎながら歩いている。どうしてかな。
家の外、家の中にはたくさんの音があふれています。ザワザワとした人混み、赤ちゃんの泣き声、掃除機の音、商業施設のBGMやアナウンス、急に鳴るインターホン、多くの人が気にも留めない音も、聴覚に敏感な人たちにとってはまるで黒板を爪で引っかいたような音のように聞こえてしまったり、たくさんの音の中から必要な音に注意を向けたりすることが苦手なため、苦痛や不安を覚えることがあります。
このような音の刺激をやわらげるために、イヤホンでお気に入りの音楽を聴いたり、一見ヘッドホンに見える「イヤーマフ」を利用している方もいます。
聴覚だけでなく視覚・触覚・味覚・嗅覚といった様々な体の感覚に敏感であったり、逆に鈍感であったりします。これらの感覚がとても鋭く自分に突き刺さる、または正しく感じなかったとしたら、日常生活がどれほど大変だろうかと想像してみてください。
※ 現在のコロナ禍ではマスクが必須アイテムになっていますが、こうした感覚過敏の特性によりマスク等の着用が困難な方がいます。どうぞご理解をお願いします。
一方的に自分の好きな話をしている。どうしてかな。
一見すると話し上手でその内容はビックリするほど詳しく、専門用語などとても難しい言葉を使いこなすのものの、とにかく一方的に話し続けてしまう人がいます。これも自閉症の特性のひとつです。場面を考えず唐突に話し始めたりするなど、相手が困ってしまうこともあります。
このような行動が人間関係を難しくする原因の一つになっていますが、相手の立場に立って考えることや、その場の雰囲気を読むことが苦手という自閉症の特性によるもので、決して「自分勝手」で「わがまま」なのではないということをご理解いただけたらありがたいです。
もっと自閉症のことを知ってほしい
自閉症の様々な特性のために生きづらさを感じている人がたくさんいます。しかし、この「生きづらさ」に対して必要な配慮や支援があれば、自閉症の特性を強みとして活かし、仕事や趣味でイキイキとした生活を送ることができるのです。
たとえば「こだわり」の特性も裏を返せば他人の意見に惑わされないということです。一度身につけたことは何年経っても崩さずに正確に取り組むことができるということですし、好きなことを集中して長時間やり続けることができるというプロフェッショナルに通じる一面を持っていると言えるかもしれません。
一般社団法人 横浜市自閉症協会について
一般社団法人 横浜市自閉症協会は、自閉症児・者の親が中心メンバーとなり、一般社団法人 日本自閉症協会の加盟団体として、年11回の会報をお届けするほか様々な活動をしています。
- 自閉症の人たちがそれぞれのライフステージで十分な支援が受けられるように、横浜市への要望書を提出したり、各関係部局の方々と意見交換をしたりしています。
- 障害の有無を超えてひとりひとりの多様性を認め、誰もが安心して地域で暮らすことができるよう、一般社会に向けて自閉症への理解を深める啓発イベント等を企画・運営しています。
- 医療や福祉など専門家を講師にお呼びした講演会や勉強会の開催、普段の生活の中での困りごとだけでなく、将来のことについてなど、幅広い年代の違う保護者が集まり情報や体験を共有したり、直接専門家などに相談できる場を企画・運営しています。
随時入会の申し込みを受け付けています。
会について詳しく知りたい方・入会案内資料の請求は一般社団法人 横浜市自閉症協会のホームページまで。